あなたの入れ歯は合っていますか?
8020運動(80歳で自分の歯を20本残す運動)は現在51.3%で、増加しています。しかし、高齢者人口が増える中で歯の失われたところに入れ歯を装着されている方も少なくありません。入れ歯には「部分的な入れ歯」(自分の歯が1本でも残っている状態での入れ歯)と「総入れ歯」(自分の歯が全くない入れ歯)の2つに大きく分かれますが、これらの入れ歯はその機能様式は全く異なります。「部分入れ歯」は、残存している自分の歯と失われた歯の部分の歯ぐきで嚙む力を調節します。すなわち、残っている自分の歯には「噛む強さを調節する歯根膜」があり、また入れ歯の支えにもなります。一方、「総入れ歯」はすべて歯の失われた歯ぐきで噛む力をコントロールします。歯と歯ぐきでは力を感じる感覚が100倍も違います。すなわち残存している歯の歯根膜の感覚はとても鋭敏です。したがって、「入れ歯」で治療したからといって、治療が終わったわけではありません。もちろん新しい「入れ歯」に慣れることも必要ですが、歯科医院で、嚙み合わせの状態や歯ぐきとの接触状態などを精密に検査しなければなりません。「入れ歯」が合わない人はもちろんですが、「入れ歯」の状態がどうもない場合でも、本当に噛み合っているのかどうか、チェックする必要があります。お口の中に大きな入れ歯が入っているだけでも違和感は相当強いものです。合わない入れ歯、かみ合っていない入れ歯を辛抱して入れているより、一度ご来院ください。「入れ歯」のチェックをしましょう…また、歯が失われているのに治療をせずに、そのまま放置している人はできるだけ早く来院されて、ブリッジや入れ歯、インプラントなどで欠損しているところを治療し、何歳でも、人工歯を含めて28本の歯(上下14本ずつ)を持っていることがとても重要です。すべての人のお口のなかには「歯が28本」あるように神様が与えた財産です。
2021年09月20日 17:42